2009年4月8日付の日経産業新聞で『人権費』という新語について取り上げられていた。
大学の試験で、生徒が答案用紙に書いた言葉が『人権費』であったという。
しかし、教授は興味深くも「これは今の世の中を象徴している言葉だ。少しでも高得点を与えても良かったかもしれない」と述べた。この言葉は、企業が合法的な手段として採用した雇用調整、つまり大規模なリストラ策を指している。
しかし、この問題は企業の事柄だけではなく、人権や社会の問題としても大きな波紋を広げている。非正規雇用労働者たちは職を奪われるだけでなく、当時住む場所まで追われてしまう悲しい現実に直面しているのだ。
企業は人件費の削減により財務の健全化を目指したつもりだったが、結果として人権問題がクローズアップされ、企業のイメージにもマイナスの影響を与えることになった。
もし、この生徒が試験の問題と現実を重ねて『人権費』と書いたのであれば、少しくらい高得点を与えるべきだったのではないだろうか。
2009年4月13日
企画営業部 川内カツシ
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