厳しい環境の中でこそ感動を受け取って貰える仕事をしたい:宮本ヒデユキ

毎週日曜の夜に劇的ビフォアーアフターというテレビ番組があります。

家をリフォームする建築・情報番組です。

番組内で「匠」と呼ばれる一流の建築士が、様々な問題を抱えたお宅を、劇的に大改造していくその過程と、番組のタイトル通り、リフォームする前と後との変化に、依頼家族と一緒に感動してしまうという内容です。

想像も付かないような打開策で、無理難題を解決していく様はまさに圧巻です。

少し前の放送で、「階段を後ろ向きで下りる家」という回がありまして、リフォーム依頼宅には次のような問題が出てきました。

  • 沖縄の平屋に暮らしてきた93歳になるおばあちゃん。このおばあちゃんが、娘夫婦との同居することになり、階段のある家に生まれて初めて暮らすことになった。
  • 家族が普段過ごしている2階に、トイレがなく、トイレを使う度に1階に下りなければならない。
  • その1階に下りる階段は急勾配な上、廊下側の壁がなく転落する危険性がある。
  • 階段に手すりはあるが、取り付け位置が低く、留め付けが甘くグラグラしていて危険。
  • 家全体がお年寄りに配慮した作りではなく、廊下やトイレ、お風呂にも手摺りがない。
  • 廊下が狭く、向かいあわせの部屋の扉同士がぶつかって、開けなくなることがある。

これらの問題を匠が巧みに解決していきます。

映像がないと伝わりにくいのですが、大きくまとめると次のようなリフォームを行いました。

  • 急な階段は緩やかに。
  • 手すりやストッパーやベンチを家のあちこちに設置。
  • おばあちゃん専用のトイレを設置。
  • 寝室には琉球畳を使用。
  • ホームエレベーターを設置。

このホームエレベーターに私は感動してしまいました。

室内の壁に貼られた大きな写真。

おばあちゃんがずっと暮らしてきた沖縄での家が、大きく貼られていました。

匠曰く、エレベーターに乗っている束の間、ふるさとに帰れる空間を作りたかったということです。

職場でも解決させないといけない問題は頻繁に起こります。

現にたくさんの問題が山積みです。

問題がある環境の方が俄然頑張ってやろうという気になるというものです。

スマートに事を解決させて、お客様に感動を与えられるような仕事ができるのが理想的な姿だと思います。

 

2012年2月18日
地図製作部 GL 宮本ヒデユキ

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