実は・・・生まれて初めてブログを書くことになりました。
地図制作部のMAPNABと申します。
記念すべき第1回目のテーマは「タバコ」です。
ちなみに僕は今はタバコを吸いません(以前はヘビースモーカーでしたが)。
昔風に言うと煙草呑みではありません。
ここで「呑む」は「飲む」だったか、喫煙だから「喫む」か、よく分からなくなりネット検索したところ、
どれでもよいそうです。
photo by iStocck
さて煙草と言うとお茶やお酒と並ぶ嗜好品の頂点の一つと言っていいでしょう。
その始まりはスペイン人が南米からヨーロッパに持ち込み、ポルトガル人が世界に広めたらしく、
名前もスベイン語・ポルトガル語では「tabaco」、ドイツ語は「tabak」、フランス語「tabac」、英語でも「tobacco」と言います。
日本では江戸時代初期に南蛮貿易によりポルトガル人から長崎県に伝わったため、ポルトガル語に近い「タバコ」と呼ぶようになったとのことです。
ここでも英語では「tobacco」ではなく「cigarette(シガレット)」ではないかと思い検索したところ、
刻みタバコが「tobacco」で、「cigarette」は現在の紙巻きタバコを指すそうです。
戻りまして江戸時代も紙巻きタバコではなく、刻みタバコを使ったキセル(煙管)での喫煙が主流となり庶民へと広がりました。
真っ先に思い浮かんだのが、時代劇で組の親分がたばこ盆(火入れ、タバコ入れ、灰落し、キセルをまとめた小箱)を前に灰をコンと落とすシーンでした。
また遊郭で花魁がぷかーとタバコを吹かすシーンも絵になります。
今となってはかなり粋な所作に感じます。
もう一つ歌舞伎や浮世絵にもタバコはよく登場します。手拭いと並んで重要な小道具の一つとして使われているのでしょう。
歌舞伎ではかの大盗賊石川五右衛門が長さ30cm、胴回り20cmもある真鍮手綱型太(しんちゅうたづながたふと)キセルを振り回すことで豪快さを表しているそうです。
画像で見るとえらいカタチをしています。
実用ではなさそうですが確かに豪傑。
浮世絵の中のタバコというのは当時の日常生活を描いたものですが、やはり今では非常に粋な感じを思わせます。
たばこ盆やキセルも実際のものをネットの画像検索で見ると、かなり精緻な模様を刻んだものや色使いや形状も様々なものがあり、美術品として見ても充分なものに思えます。
特に日本人はこうした小さな日常品にもすごく凝るような気がします。
今回ブログ執筆で参考にしましたJTの「たばこと塩の博物館」がを東京墨田区にあるので
できればキセルの実物を見てみたいと強く感じました。
少し遠いと思ったら、徳島県三好市に「阿波池田たばこ資料館」なるものがあることが分かりました。
阿波池田町は幕末から明治にかけて刻みタバコで繁栄したそうで、古い住まいを利用してタバコの歴史を勉強できるみたいです。
こうした博物館や資料館めぐりをしつつタバコを呑むのも乙ではないでしょうか。
2015年5月19日
地図制作部 情報処理グループ
MAPNAB@三木 学