何日前に申請すれば良いのか新入社員なら兎も角、中堅域に達している社員でも正しく認識していない人も居るのではないでしょうか…
弊社の就業規則には次のように明記しています。
- (年次有給休暇の取得)
- 年次有給休暇の取得を請求しようとする者は、原則として1週間前までに、遅くとも前々日まで「休暇届」を提出する事により、その時季を所属長に申し出なければならない。
- 年次有給休暇を取得し、休日を含めて1週間以上勤務から離れるときは、原則として1か月前までに、遅くとも2週間前まで「休暇届」を提出する事により、その時季を所属長に申し出なければならない。
- 年次有給休暇は本人の請求があった時季に与えるものとする。ただし、その時季に与える事が事業の正常な運営を妨げる事由のある場合は、所属長はその時季または期間を変更することができる。
- 従業員が、何らかの事由により、前々日までに申し出をすることができなかった場合には、当日始業時刻までに電話等で所属長に連絡するものとし、出勤後すみやかに所定の手続きによって申し出なければならない。
- 会社は、前項の連絡及び申し出を受け、従業員が前々日までに申出をしなかったことについて、やむを得ない事情であると認めた場合においては、前項の申し出にかかわる日に年次有給休暇を取得したものとして取り扱うことがある。なお、やむを得ない事情であると認められない場合には、欠勤として取り扱う。
有給を取得する何日前に事前申請を設定するかは、各企業の裁量に委ねられています。労働者は自分が希望する日に有給休暇を請求し取得する権利があります。逆に使用者(会社)には、労働者が希望した日に健全な企業経営(業務遂行)する上で支障が有る場合は他の日に変更させる権利(時季変更)があります。
労務は当日の始業時刻からなので、当日始業時刻前に申請しても後から申請しても良いだろうと言う考えを耳目にする事が有ります。
ここに解釈の相違が有ります。実際の労務提供は始業時刻であっても、健全な労務を提供するために少なくとも零時から始まっていると考えます。まして、時季変更の要否を精査する事を考えれば最低でも前日の終業時刻前、出来れば2日前に申請する事が、円滑健全な業務運営になる事は理解し易いでしょう。
代替要員の確保やシフト変更などで対応しますが、場合によっては外部企業へ発注する事も検討しなくてはなりません。これらを総合的に判断すると、「原則1週間前、遅くても2日前の申請」も決して無茶な規則では無いと思います。
急な体調変化やインフルエンザ、家庭内外での事故による怪我など、想定外な事態に陥る事も理解しています。ですので、「やむを得ない事情」と判断した場合はこの限りでは無いと言う”情状酌量の余地”を残しているのです。
無論、二日酔いや夜更かしなど社会人の振舞いとして相応しくない要因で有れば、前述の”余地”ないでしょう。休む事を拒まないが欠勤扱いとする。まして事後申請など以ての外。至ってシンプルだとは思うのですが。。。
2017年12月9日
企画営業部 川内カツシ