先月、東京に行く機会がありまして、
空いた時間に東京“建築物”観光をしてきました。
2年ほど前から建築物にハマっています。
有名建築家が設計したもの、高級住宅街に建てられているもの、歴史的価値が高く保存されているものなど、特別な建築物を見て刺激を受けることが好きなようです。
今回は渋谷を拠点に、都心やら郊外やら時間の許す限り走り回ってました。1年半ぶりの東京だったので、それまで温めておいた見学リストを埋めていくことに尽力を注ぎました。1日半使えたので、20か所は見ることができました。
それでは、印象に残った場所をいくつか紹介してみようと思います。
渋谷駅に荷物預けてまず最初に向かった先が、小金井市の「江戸東京たてもの園」です。ここは、江戸から昭和初期の建築史に残る著名な建築物が移築復元された場所です。広大な園内に数十棟の建築物が見れます。建築物好きにはたまらない場所です。ここに来たのは、日本モダニズム建築の先駆者である前川國男邸を見るのが目的でした。
一棟ごとにボランティアがいるのですが、建築家の教授をされていたと思われる方に、建築についていろいろ教えてもらえたのはよかったです。ほかにも二・二六事件の高橋是清邸や、三井財閥の豪華本家が見れたり、なぜかゲゲゲの鬼太郎の家がありましたね。レトロな街並みが再現された一画があったのですが、ここは宮崎駿が訪れて、千と千尋の神隠しのスケッチで参考にしたそうです。ちなみにここのキャラクタは宮崎駿がデザインしたそうです。なかなか楽しい場所でした。
次に電車で向かったのが、八王子市の高尾山。
東京近郊の行楽地として有名です。年間登山者250万人という世界一の登山者数を誇る600mほどの山です。動植物が豊富で、山頂からは東京平野が見渡せるのが魅力でしょう。それに、都心から電車で1時間、山頂まで歩いて1時間半という手軽さがいいんでしょうね。
ゆっくり登山もできず、向かったのが「うかい鳥山」という茅葺き料亭集落群。
建築雑誌に外国人を連れていきたい場所として載っていたのを思い出して行ってみました。バスで少し山に入っていくのですが、コンパクト白川郷というような場所です。1人でいくような場所ではないのですが、敷地内の入って白い目で見られながらも、写真を撮らせてもらって、そそくさと出てきました。和を強烈に感じることができたのでよかったなと思います。
前川國男邸のボランティアの方に勧められた池袋の自由学園明日館にも行きました。
20世紀近代建築の三大巨匠の1人であるフランクロイドライトの設計です。関西なら芦屋のヨドコウ迎賓館が有名ですね。
残念ながら休館日で入れなかったのですが、ノスタルジックで計算つくされた無駄のないデザインが好きになりました。重要文化財になるのも納得です。
あと渋谷区の広尾に行きました。
日本の高級マンションの代名詞「広尾ガーデンヒルズ」を見るためです。20年以上前に建てられた15棟の高層マンション群です。今でも億単位の部屋が多数あります。環境、セキュリティー、外装、内装、すべてがハイグレードです。ここに隣接して「広尾ガーデンフォレスト」というこちらも超高級マンションが、近々完成します。こちらも平均価格が1億円台で、10億の部屋もあるようです。広尾は白金台や青山に隣接していて日本屈指の高級住宅街です。残念ながら関西にはこのような場所はないですね。
最後にたまたまなのですが、渋谷の松濤(しょうとう)というところで、麻生さんの実家も見れました。麻生太郎と普通に表札があってびっくりしたのですが、警備が4人並んでましたね。さすがに写真は撮れませんでした。奥の方の立派な洋館があって、庭も広そうでした。今は公邸にお引越しされたようですが、今年中には戻ってくるのでしょうか??
2日目はあいにくの天気で断念したところもあるのですが、中身の濃い2日間を過ごすことができました。まわった場所を地図で確認すると、結構な距離を移動したなと感心してしまいました。次回の建築物観光にはGPSを携帯して、撮った写真と歩いたルートの軌跡をパソコンの地図で管理してみたいですね。
2009年3月13日
地図製作部 宮本英幸